チョット遠いんやけどスピーカーの設置てつどうてや
そんなオーディオフレンドS氏からの電話に
わかったよ~
と、了解し往復1,900キロを走りお手伝いをしてきました
設置したのはS氏が制作したWE13Aホーンスピーカーのレプリカです
WE13Aは1927年に、初のトーキー映画ジャズシンガーの上映で使われた
いわば世界最初の映画音響のPAスピーカーです
WE12Aロールホーン(高域用)とペアで使われたWE13Aのフォールデッドホーン
WEではカールホーン15Aが有名ですが15Aは合板で作られたホーンで
WE12A、WE13Aは無垢材を積み組み上げたホーンで
響きが良く音の減衰が殆どありません
オリジナルの組み合わせのサウンドを聴かせて頂いた事もありますが
その音は、まぎれもなく世界最高のホーンサウンドでした
正確には98年前のPAスピーカーですが、約100年ということで100年前
そんな100年前のPAスピーカーお13Aを使ってライブを行うとなれば
がぜん興味が湧き、ちょっと遠い道のりでしたがお手伝いさせて頂きました
S氏はWE13Aサウンドに惚れ込み、自らレプリカを制作しています
無垢材を積み上げて作る13Aは、製作はとても難しく手間がかり
日本では製作できるのはただ一人だけ
そんなS氏の作る13A設置を過去に何度かお手伝いし、
一応組み立て方は教わっていたので
私にお声がかかったのだと思うのですが
今回は借りるホールの制約もあり短時間で二台組を立て設置し撤去まで行うとのこと
大変な事を引き受けたと思っていましたが、
私の他にも数人が友情で招集されたスタッフが揃っていたので、
割とスムーズに設置ができました
ピアノの調律師の仕事を眺めながら13A二本の仮設置が終了しCDで音出し
素晴らしい~
広いホールできく13Aは初めてだが、遠くまで音がきれいに広がる
こっそりと自分のアンプでも鳴らす事が出来オーディオマニア至福の時
もう少しいろいろ試したかったが、主役のデビッドマシューズさんの到着
ピアノの配置角度の調整に何度もピアノを動かしやっとご納得
拘りたるやすごいものだと感心させられる
主役の事を知らずにお手伝いに行ったがあの
マンハッタンジャズクインテットのリーダーの方とは知りませんでした
レコード持って行ってサインしてもらえばよかった~
練習で数曲弾かれていましたが、まじかで聴けて幸せ―
ピアノを弾いて「問題ないよ」・・・、あれ?日本語?
聴けば10数年青森に住んでいるとのこと、日本語は堪能でした
本格的な音の調整はプロの巨匠M氏が手がけました、
このコンサートの翌日は綾戸知恵さんのレコーディングだそうで
プロの音造りのすごさを聞かせて頂きました
使った音響機器やマイクも凄いものを使っていましたが
M巨匠ディレクターのセッティングされた音はとても自然でした
リハーサルを終え、地元のブラスバンドの演奏を終えいよいよ本番
この高校生のブラバンですが、練習ではとてもよく演奏できていたのですが
いざ観客が入り本番となると、あれ?と思うような演奏
やっぱり、緊張すると思うように音が出ないのかな
コンサートで
まったくPA機器が介在している音とは思えませんでした
裏方スタッフの特典で、一番後ろで聴いていましたが
通路をウロウロして前のほうに真ん中にも移動が可能でしたが
凄い!
驚くことに、前でも後でも端でも真ん中でも、どこで聴いても
目の前でデビッド氏が演奏しているように音楽が流れる
しかもそのサウンドに、音響機器の存在を全く感じない
デビッド氏のピアノが目の前で弾かれているようだ
これは音を作る巨匠M氏の腕の良さなのか、13Aの良さなのか
勿論その両方だと思うが、初めての体験
これ見よがしの強調や誇張のPA感はゼロ、
電気音響機器を使っているとは思えない音の自然さ
音響機器の存在を全く感じさせないPA音響機器の音を初めて聞いた気がしました
この音はオーディオ愛好家の到達点
そんな音の良さを実感させて頂きました
こんな一流アーティストを呼びコンサートを成功させたS氏流石、尊敬します
一流アーティストを呼び、観客のためにロー価格チケットとするために
友情と義理人情で手弁当で集められたのはスタッフだけかと思ったが
スピーカーは自ら製作し、ボーカルは奥様、更に素晴らしい音色を奏でた
サックスプレーヤー迄が、無料奉仕の友情出演とのこと、
しかも、マジューズ氏に13Aホーンにサインしてもらい、
それを記念に自らの店に飾るのかと思ったら
翌日には、サイン入りで販売しますとSNSでアップ
セコイ~
まあそんなローコスト豪華アーティストのLIVEは大成功でした
また、来年もマシューズさんがお元気で演奏されることを願いながら解体し
撤去完了
お疲れさまー、帰りは道後温泉で疲れを癒しました