長年お世話になった方を、数か月前にお見送りさせて頂きました
それから数日後、故人の娘さんから
「父が高井さんからお借りしていたものをお返ししたいのですが」
と電話があり
は?、
私が長年お世話になりましたが
私がお貸しした物は何も無いと思います
そんな、やり取りがご葬儀の直後にありましたが、忘れていました
先日、仕事で久々に訪問しました
娘さんは、父がレコードプレーヤーは「高井からの借りものだから」
と言っていましたが
どれがレコードプレーヤーなのでしょうか?
分からないのでお返しすることもできませんでした
とのこと
そういえば、故人は二十数年前、三十年近く前かな?
レコードの終焉を迎えても、
なおレコードに執着していた私のところに遊びに来て
「えっ!、レコードってこんなに良い音だった?」
故人:私ももう一度レコードをやってみようかな
私:是非!、もう一度レコードの楽しさを味わってください
プレーヤーは私もいろいろ使ってきましたが、
トーレンスTD124か、ガラード301がいいですよ
と
ガラードのキャビネットが余っていますから、もし使うなら使って下さい
余っていたキャビネットを差し上げた記憶を思い出しました
その後、故人から
「レコードを楽しみだした、レコードは素晴らしい、ありがとう」
との、感謝のお話を聞きましたが、
何を使っているかは知りませんでした
生前は入ることのなかった、故人のリスニングルームに案内され
YAMAHAのAVアンプにデンオンのスピーカー、レーザーディスクにCD
私から見ればわりと新しめのAVシステム
そんなAVシステムに不似合いなレコードプレーがラックの上に鎮座
ガラード301にオルトフォンのアームにSPU-A
私の所で感動されたプレーヤーを再現されていたのですね
私のほうが嬉しく、恐縮です
娘さんに
私が差し上げたのは、この木製のキャビネットだけで
ターンテーブル、アーム、SPU-Aは故人が揃えたもので
それに、差し上げたものですから、私のものではありません
いま、売れば高額になります、専門の業者もいますから
そちらに販売したほうが良いのではないでしょうか?
と申し上げたところ
父は、高井に返せと言っていましたが、ご迷惑で必要なければこちらで処分します
とのこと
いや、そういうわけではありませんが、では私が買い取ります
と言うと
いえ、ほかの物は専門の買い取り業者にお願いしますが
レコードプレーヤーはお持ち帰りください
とのことで、遺品としてありがたく持ち帰り
大切に使わせて頂くことになった
ガラード301&RF297&SUP-A
故人へ、
私のプレーヤーより素晴らしいサウンドを奏でますね
これからも大切に使わせていただきます